テロにおびえるヨーロッパ

スペインでの列車爆破テロがおこってから、ヨーロッパ各国のメディアは自国もテロリストの標的となっていることに過敏になっています。しかも先日またスペインの線路内で爆発物が見つかり、ますます注目が集まっています。
フランスはドイツとともにイラクへの攻撃を反対しましたが、テロリストの標的リストに含まれています。

こうなると思い出すのが、約10年ほど前のユーゴスラビア内戦の時、ヨーロッパ中はこの話題で持ちきりで、友人のイタリア人、スペイン人なども常にこの話題を話していました。日本から見ると特に関わりのない遠い国と言うことで歴史的な背景もよく分からない訳なんですが、ヨーロッパ人には関心が高いニュースだったようです。
スペインはイスラム教徒が多いのですが、これだけではなく国内の独立派も多くテロの懸念は少なくありません。どういう訳か知り合いのスペイン人は、「スペイン人」だと思っている人がいなかったので、特にそんな印象があります。バルセロナから来た人はカタルーニャ人だと言い張り、自分はスペイン語カタルーニャ語の2カ国語を話せるなんて言うんですね。(イタリア人とただの方言だよなんて馬鹿にしていたけれども、スペイン語を話せる日本人の友人に聞いたら、やっぱり別の言葉だそうです)フランスとの国境沿いのバスク地方の人もそれほど独立意識は高くなかったけれども、スペイン人と言うよりもバスク人という認識が有りました。

あまり知られていませんが、実はフランスのみならずヨーロッパではマイノリティー言語って言うのが非常にたくさんあるんです。ただしフランス政府はフランス語を唯一の公用語として、全地域でのフランス語教育を徹底しています。

EUではこういったマイノリティーの言語や文化を守ろうという動きも出ており、条約も出来ましたが、フランスはこれに反対し条約の署名をしておりません。