エアバス次期主力旅客機試験飛行

ヨーロッパの誇る航空機エアバスの次期旅客機のA380がツールーズで初の試験飛行を行いました。コンコルド以来の期待を持たれています。この報道はフランスのみならずヨーロッパ各国がトップニュースで報道しました。ヨーロッパの航空産業の中心となったツールーズ中心地でも大型スクリーンによりこの模様を中継上映しており、大歓喜でした。このテスト飛行場内にも約3万人が駆けつけており、場所を取るために1週間前から野宿をしていた人もいたそうです。

A380の機体は400t、総2階建てで最大800人が一度に輸送できます。今回のテスト飛行では34秒で離陸し、エンジン音はほとんど皆無でした。4時間の飛行の後、ツールーズ市内を観客へのサービスに低空飛行し帰還しました。

さてA380アメリカ・ボーイングの787と比較されていますが、全く違うコンセプトで設計開発されています。A380は超大型化を達成しており、大輸送時代に対応しています。アメリカのボーイング次期主力機787は、大型輸送に否定的な味方をしており、継続飛行に重点を置いており、むしろ小型化し小回りの利く運行を狙っています。

A380は500〜800人を運び、燃料が100Kmを飛行する場合一人あたり3リットルの燃料を使います。主に大空港の混雑緩和を目指し、最大35%の旅客数を上げることが出来ると予想されています。しかし一度に800人もの人が搭乗ゲートに向かうことは、それだけでもかなりの混雑になるだろうとも言われています。

787は座席数は260人ですが、15,000kmを運行することが出来ます。また、全ての街に直行できる要望に応えるもので、大量輸送はうまくいかないと考えていて、新しい経営条件で安く運行できることを目指しています。

航空アナリストによれば、どちらも必要とされており、座席数などは航空会社の決めることで、最近のシートにゆとりをもたせれば、より少ない座席数となるだろうと語っています。

アメリカの銀行JPモーガンの試算によれば、シンガポール航空に納入される予定のA380では、323席が埋まれば採算が取れ、総座席数が480席のため167席が利益となります。一方747は、290席で採算が取れますが総席数が413席のため123席しか利益になりません。

どちらの航空機共に拡大する中国市場を目指すために、中国で幸運を意味する数字8を付けているそうです。