フランスのヨーロッパ憲章批准と台頭する中国

フランス語の教材はどうもバラエティーが少なくて、「こういう物が有ればな」と考えていた5つがありました。一つめは、フランスの映像を見たい、普通のフランス人の考えていることを知りたいと言うこと。これは、LaFrance.TVで現実化しました。二つめは、脳活性効果のあるフランス語教材。三つめは、国際的言語としてフランス語を活用できる教材。二、三番目は、早聞き時事フランス語で、そして、次に実現したい物として、文字やテキストを利用しないフランス語教材を考えていたのですが、ようやく早聞き時事フランス語のボーナストラックとして収録することで、実現することが出来ました。

フランス人と会話していると、もちろん初めて聞く表現とか、その場に合わせてフランス人が話した言い方を聞いて、「なるほど、こういう言い方をするのか?」と勉強することが多くあります。フランスに住んでいたりフランス人と話す機会の多い方は、こういうことも多いのですが、そうでもないと本や参考書などで「学習」することしか無いのではないかと思います。

自分が直接話さなくても、フランス人が話している隣にいるだけで、こんな感じで学ぶことは多いと思い、何か良い方法で再現できればと思っていました。そこで、落語っぽくフランス人と日本人が話している状況が良いのではと言うことで開発をしました。

なぜ落語なのか?と思うかもしれませんが、フランス人で落語が好きという人はいるようで、フランス人DJのシリル・コピーニも落語が大好きということ、それじゃあ面白そうだからフランス人に落語をやってもらおうと言う感じです。フランス人が落語でフランス語を教えるなんて世界初なのでは無いかと思います。

今回は、家から会社までの通勤途中が舞台です。

フランスでは来月行われるヨーロッパ憲章批准に関する国民投票では、相変わらず反対派が多く、シラク大統領と仲の良いドイツのシュレーダー首相がパリを訪れソルボンヌで講演を行いました。フランスはヨーロッパを必要としており、ヨーロッパはフランスを必要としていると述べました。

EUアメリカや中国に対する経済的切り札となり、経済、平和、労使関係において有効あるといったシラク大統領の感動的な講演は以前反対派であった人たちにも賛成へ投じる期にさせたようです。

アメリカは別として、この中国に対する経済的な切り札というのは、重要度が高まっている様です。フランスでは今年1月1日からの輸入割当の撤廃により中国製繊維商品の輸入の急増によりフランス国内の繊維業は壊滅的打撃を受けているそうです。

紡績工場は糸を売るアパレルメーカーが無く、最新の機器を入れても中国の安い労働力による製品ほどコストダウンははかれないのです。一方中国では、ある工場前年度比300%の成長だそうです。中国では2000万人が繊維関係で働いており、労働者は1日12時間働いていますが、彼らにとってはそれでも賃金は満足いくものです。設備はドイツ、イタリアなどから輸入しさらなる合理化を図っています。

ヨーロッパ、アメリカ、香港には143品目には税金を課していますが、シャツ1枚に付き2セント程度と労働力の安さを吸収できる物ではありません。そんな中フランス国鉄は従業員の着るシャツ2万5千枚を以前はモロッコへ発注していたものを中国で調達するするそうです。